愛する人

2人の気持ちは一緒らしい?

「ねぇ、あやこ。いったい好きな人誰なの?」
なんでかほに教えなきゃいけないのっ。
「もう。秘密だってば!」
かほったらしつこいんだからっ。
「あっ。もうわかっちゃったー。あやこが教えてくれない時ってうちと同じ人が好きな時だよね。」
なんでいつもバレるのぉ!
「りょうくんでしょう?」
一気にあたしの顔が熱くなる。
「やっぱり?でも、あやことりょうくん、なんかお似合いよ。2人ともスポーツ万能だしさ。」
そ、そうかな…。
「でもさぁ、かほとりょうくんだってかっこいい同士お似合いじゃん?」
「いや。ないってー。」
照れちゃってー。ああ…せっかく好きな人と同じクラスになれたのに、あと2週間で転校か…。しょうがないよね…。
「あやこー?」
「あ、何?」
「いや。ぼーっとしてたからさ。」
「そ、そう。」
「そんで、あやこ転校するんだからりょうくんにはちゃんと告白するのよ。わかった?」
ええ。なんで告白なんてしなきゃいけないのっ。相手があたしのこと嫌いだったら、あたしりょうくんと顔合わせられないよっ。
「あたしが告白の仕方教えてあげるから安心してっ。」
逆に安心できないよぉ…。

「おーい。りょうー。」
「なんだよ。あすか。」
今日これであすかに何回呼ばれてんだ。俺。
「ちょっと耳かせ。」
はいはい。わかりましたよ。あすか様。
「こんどうの奴、転校するらしいぜ。りょう、残念だな…。好きな奴が転校しちまうなんて。それに、せっかく4年になって同じクラスになれたのにな。」
ええ!?こんどうが転校…。大人になってから告白しようと思っていたけれど…。転校しちゃうんじゃ、今告白した方がいいのか。ああ…。告白したらこんどうが、「え…あたしも好きよ。」って言って抱きしめてきたりして。
「おい。りょう。もしかして妄想してるんじゃないんだろうな?」
「い……いや別に妄想なんて…。」
「はい。してましたね。」
あすか…さすが将来の名探偵だ。
「そうだ。りょう、こんどうに告白するんだろ?」
あああああ…。俺の思ってることってすぐあすかにバレんだよな。名探偵と仲がいいと大変だなぁ。
「さ。この俺様が告白の仕方を教えてやるよっ!」
教えなくいいよ…。


こうして、りょう、あやこの2人は告白の仕方を教えられ、ついに告白の時が来た。
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