純恋愛
「あーあ、疲れたあ」
「帰ろ、アス」
「んあー彼氏ほしー」
「アスは彼氏の前に好きな人でしょ」
「そうだけどみんないるじゃん」
「好きでもないのに付き合ったって楽しくないよ?」
「みなはモテるからそんなこと言えるんだよ」
「恋って楽しいよ~」
「恋より彼氏だよ、あたしだけいないようなもんじゃん」
「もー、わかってないなー」
楽しいって、みな恋したことあんのかな
いや、したことあるから楽しいって知ってんのか
「じゃあ、みなこっちだから」
「うん、バイバイ」
はあー彼氏ほしいなあ
みなみたいに、かわいければできんのかな
「うわっ真っ暗だ、はやく帰ろ」
気づけばあたりは真っ暗になっていて走りだそうとしたとき
「おい!見つけたぞ!!そっちだ!」
「ったく逃げ足の速えガキだな!!」
「手間かけさせやがって!追え!!」
男の人たちの怒鳴り声が聞こえた
「え?え?何?」
なんだか、怖くなって通学路じゃないけど
とりあえず手前の角をまがった