黒紅花
私の瞳から、ぽろぽろと零れ落ちる涙。

「チトセ、怒ってごめん」

「ううん、違う・・・」

怒ってる貴方が怖くて泣いてるんじゃない

貴方の悲しく遣る瀬無い胸の想いに、同調
して私の瞳に涙は溢れ、頬を流れていくの

泣けない貴方の分も、私の涙は流れる。

心配そうに私のベッドに腰をかけたひさぎ
は、私の涙にその長い指先で触れる。

そして、優しく拭う。

「チトセ、泣かないで」

「ごめんなさい

 貴方の事が心配で・・・」

ひさぎは、涙する私を両腕で優しく
包み込んでくれた。

温かい・・・

貴方は、私の耳元に囁くの。

「心配するな、俺なら大丈夫だ」
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