紅龍 ―1―
でもここは元紅龍総長の俺。
だてに運だけで上がった訳じゃねぇ。
実力命だからな。
紅龍7代目総長、紅花様をなめんじゃねぇ―!!!
俺、いや私の意地の見せ所だ。
「私をなめんじゃねぇよ?」
それを合図に私の紅龍の時の喧嘩が始まる。
まずはお得意の回し蹴りで周りの相手を退かす。
そしてその後まだ残っている奴らに鋭い目線を贈る。
カラフル頭さん達はヒッと言いながら一歩足を後ずさる。
そこで私の勝ちは決定する。
カラフル頭さん達は逃げて行くのだから―…。
強いと言っても所詮そのぐらいのレベル。
馬路の本気な私に適う奴なんていないに等しい。
だって今日のは半分も出してないんだぜ?
私はフッと笑って自画自賛していた。
母さんと京花の存在も忘れて―…。