学園騎士
ただお礼を言うだけなのだが、何故か扉をノックする勇気が出ない。
「でもちゃんとお礼は言わなきゃ」
無理矢理勇気を引っ張り出し、扉をノックしようとした瞬間、勇気が吹っ飛んだ。
「何してんのー?」
「あー!すいません!私怪しくないです!多分!」
突然声をかけられて、自分でも何を言っているのか分からなかった。
「事務所に用事ー?」
「は、はあ…」
(小学生?)
そう思ってしまうほど、声をかけて来た子は背が低い。百五十あるかないかぐらい。
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