戦国に埋もれし儚き恋
『結婚? あぁ…外の世界では婚姻は自由なのか、と聞かれたな』
では、と肩を落とす若い侍
「隣の国と姫様の婚姻で協定を組むとゆうのは真(マコト)なのですね」
『どうゆうことだ』
「知らないのですか?」
びっくりしたような顔をしてから李由姫様とこの国のこと…そして将軍様の御考えを「噂でしかありませんが」と付け加えながらも実に筋が通った話を聞いた。
あぁ、
だから姫様は外の世界の結婚のことを聞いたのか…
あの儚げで悲しい表情をして私の話を聞いていたのだろうか……
―――私は何て惨(ムゴ)いことを