蜜月 -love is ruffian-【BL】
──あの後。
「高槻には、教えてやんないもんね」
「兵藤の番号なんざ知らなくたって、人生何も困らねぇよ」
神宮くんを挟んで、俺と高槻の闘いは続行していた。
それにとうとう、咲都が痺れを切らしたんだ。
「彰那!兵藤くん!」
「……何だよ」
「はっ、はい!」
咲都が前で仁王立ちをして、俺と兵藤を見ている。
怒ってる姿も可愛い、なんて思ってしまったり。
それほどまでに俺は、咲都にゾッコンのようだ。
「……本当、彰那は馬鹿だよ」
高槻を見て、あからさまな溜め息を吐く咲都。
「俺は何もしてねーよ!咲都だって見てただろ!?兵藤が、喧嘩売ってくるから」