結婚前夜〜Girl Friend〜《短》
寒さでぶるっと体が震える。
ほてっていた体は、すっかり冷えていた。
俺も早く寝よう。
そう思ってベランダから部屋に入る。
すると外気の冷たさを感じたのか。
アンナとコウタが、二人同時に半分出ていた顔を、毛布の中に隠す。
その姿は昔から何も変わっていない。
俺は部屋の隅に畳まれている毛布を取り、アンナの隣に寝転んだ。
俺、アンナ、コウタ。
なぜかこの並びで寝かされる事が多かった俺達は“大人”と呼ばれる年齢になった今でも、この並びで寝てしまう。
赤ん坊のときから成長してないよな。
と、考えたところで俺の意識はゆっくりと沈んでいった。