結婚前夜〜Girl Friend〜《短》

寒さでぶるっと体が震える。

ほてっていた体は、すっかり冷えていた。


俺も早く寝よう。

そう思ってベランダから部屋に入る。

すると外気の冷たさを感じたのか。

アンナとコウタが、二人同時に半分出ていた顔を、毛布の中に隠す。


その姿は昔から何も変わっていない。

俺は部屋の隅に畳まれている毛布を取り、アンナの隣に寝転んだ。


俺、アンナ、コウタ。


なぜかこの並びで寝かされる事が多かった俺達は“大人”と呼ばれる年齢になった今でも、この並びで寝てしまう。

赤ん坊のときから成長してないよな。

と、考えたところで俺の意識はゆっくりと沈んでいった。
< 11 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop