あたしの血を吸いなさい!
ベッドの下に降りたマリアはヴィオの前に体育座りで座ると右腕をスッと差し出した。


「ほら」



『えっと・・・・』



「ちょっと首はさぁ・・・構図的には非常に美味しい感じなんだけど、やっぱり痛すぎるから最初は腕から練習ってことで!」


左手をシュパっと自分の顔の前に持っていくと「すまんね」と付け加えた。



『分かりました・・・いただきます』



そう言うとヴィオは差し出された右腕を掴み、自分では吸い慣れていない割には一丁前な犬歯でそっと噛み付いた。




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