華龍-カリュウ-

見慣れた倉庫の前には何時も以上にバイクの数が止めてある。


流石、陸也。

副総長なだけあるわね。

短時間でこれだけ数を集めたなんて。



「「おはよーございます」」

次々と頭を下げるあたしの可愛い面子等の真ん中を歩き、一番奥にある扉を開けた。


その扉は幹部以上の者しか入れない特別な部屋。



「あ、来たきた〜」

呑気に手を振りながら、ソファーでジュースを飲んでいる。


あたし等がほったらかしたと思われる奴、夏樹が居た。


それを見たあたし等は軽くキレた。


昇が夏樹の前まで歩き、蠍(サソリ)固めの技を仕掛けたのだ。


"ぎっぎぃやぁぁあー!!助けッ死ぬ…ヴヴ"


…ふっ良い気味。

あたしと咲音と雄は同時に口角を上げた。



それから数分間、昇の技は止まるコトなく続き、見兼ねたあたしが仕方なく止めてあげた。


昇はまだ足りないといった表情だったけど。


こんなコトをしにココに来たんじゃないんだから。


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