防衛要塞都市
「俺の姉さんは、その任務で死んだ。」


エリウスは、静かに言った。


「姉さんは、常に言ってた。“私は、私の国の人たちを守るために、戦ってるの。……例え、その結果人を殺すことになろうともね。”って。」


少しおいてから、真剣な眼差しで語る。


「俺は、姉さんの意志を引き継ぐ。戦って、国の人々を守る。」


『……お前がそこまで考えてたとはな。』


自動操縦からマニュアルに切り替えて、操縦桿を握ったカイルは言う。


『俺もお前に言っておくのが筋だろうが……そうもいかないみたいだな。』


レーダー上に、自軍と同じくらいの数の点が反応する。


それは、要塞都市からの敵戦闘機だった。


『これが終わってから、ゆっくり話そうぜ、エリウス。』


「……ああ、そうだな。また後で。」


通信は切られた。


カイルは操縦桿を思い切り傾け、エリウスはライフルに弾丸を装填した。
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