ペットだなんて、言わないで

「渉さん?」

「えっ? ごめん、何?」


 やばい、聞いてなかった。


「……照れちゃうね、って言っただけだよ……」


 目の前には憧れてたマドンナが居て、手を伸ばせば届きそうなのに。

 もしかしたら彼女も俺を……なんて勝手に勘違いしてたりしたのに。


「そう? 俺は平気だよ」

「そ、っか……」


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