NOAH
たまらず部屋の外に出ると、そこではヒオウが壁にもたれかかり、放心状態になっていた。
「…おい?」
声をかけると、目線だけをこちらに向け、また正面を向いた。
「…凄いわよね…」
それだけ、ぽつりと呟く。
「ああ…」
レイもそれだけ言って、同じように壁に持たれかかった。
出産の報せを聞いたのか、部屋の周りにはたくさんの人が集まってきていた。
人々の嬉しそうな顔、小さな窓から漏れる明るい日差し、澄み渡る青空…。何もかもが眩しく感じられた。
「お疲れさん」
ポン、と肩を叩かれ振り返ると、少し涙ぐんだシオが立っていた。
「おかげで無事に産まれたよ。…最近、死産が続いていたから、皆大喜びさ。しかも女の子!」
「へえ…。良かったな」
「へへっ、ありがと」
シオの笑顔。皆の笑顔。
本当に良かった…。そう、心から思う。
「これから病棟にいる人達にも報せて来るから…。お前達も来いよ」
「ああ」
レイ、ヒオウは素直にシオの後をついていった。
まさか、あの感動の後にこんな光景を見ることになるとは思いもせずに…。
「…おい?」
声をかけると、目線だけをこちらに向け、また正面を向いた。
「…凄いわよね…」
それだけ、ぽつりと呟く。
「ああ…」
レイもそれだけ言って、同じように壁に持たれかかった。
出産の報せを聞いたのか、部屋の周りにはたくさんの人が集まってきていた。
人々の嬉しそうな顔、小さな窓から漏れる明るい日差し、澄み渡る青空…。何もかもが眩しく感じられた。
「お疲れさん」
ポン、と肩を叩かれ振り返ると、少し涙ぐんだシオが立っていた。
「おかげで無事に産まれたよ。…最近、死産が続いていたから、皆大喜びさ。しかも女の子!」
「へえ…。良かったな」
「へへっ、ありがと」
シオの笑顔。皆の笑顔。
本当に良かった…。そう、心から思う。
「これから病棟にいる人達にも報せて来るから…。お前達も来いよ」
「ああ」
レイ、ヒオウは素直にシオの後をついていった。
まさか、あの感動の後にこんな光景を見ることになるとは思いもせずに…。