BLUE〜よりくんと優子の物語〜
「あたし、よりくんのことが聞きたい。
あっくんが知ってること、
全部教えてほしい。」
あっくんはコーヒーをひと口飲んで、
やっぱりブラックにしとけばよかったと顔をしかめた。
「暴走族のことが気になってるんやね。
前話せんかったもんね。」
あたしは頷いた。
あっくんはまっすぐあたしを見つめて、
「俺もマサヤンも、よりも・・・。
族を引退してからは誰にも話さへんかった。
べつに内緒にしとったわけちゃうで。
ただ三人とも、
そっとしておきたかったんやと思う。」
加奈とマサヤンはこちらの空気に気づいて、
マイカップを持って戻ってきた。