BLUE〜よりくんと優子の物語〜
「あんたはいくら払ったん?」
お姉さんがあたしに聞いた。
「一円も払ってへん。」
「強がらんでもええ。
うちらはある意味仲間やんか。
正直に言いな。」
「ほんまや。
同棲始めてからもちゃんと生活費入れてくれてたし。
お金に困ってるなんて聞いたことない。」
お姉さんはしばらく黙った後、
目にいっぱい涙をためて笑った。
「そか。うちはよりくんがどこに住んでるのかも知らんわ。
悔しいけど、あんたが本命の女や。」