真実の奥に。
あたしがトイレの個室から出ると、沙羅がドアの側で待っていた


待たせたら悪いと思い、さっさと手を洗おうとしていたら


「千枝…あのさ…」

横にいる沙羅を鏡越しに見ると、さっきまでの笑顔は消えていた


「ん?」

タオルで手の水を拭き取り終えて、沙羅に顔を向けた





「何かあった?」




・・・・・・・。



「ん?!何かって?」


変な間を作ってしまった

沙羅があまりにも突発的で、意味の分からないことを言ってきたから






でもその直後、あたしは沙羅の言いたいことを嫌でも知ることになる


















「さっきさ・・・、寝てたなんて嘘だよね?」







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