瑠璃色の華

後宮女官の資格

「たく…。山崎。お前はもう少し冷静な奴だと思ってたんだがな。」

はぁ。と溜め息を吐き土方は文机に肘を着いた。

「えらいすんまへん。せやけど、これで紅が強いゆうのは確認できましたさかいもうしません。」

怒られているのにも関わらず山崎はヘラヘラしている。

「それでは話してもらおうかな紅さんと桃さんの正体を。」

近藤が促すと桃が一歩前に出た。

「私からお話しいたしますわ。」

桃は近藤の真正面に座って話し出した。

「先程も沖田様にお話ししたとおり我が家は代々異能を持って生まれます。」

その言葉に近藤が視線を向けた沖田は小さく頷いた。
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