flower~ミルクティー another story~
手紙を読む。

「陽鞠へ。

お前がこの手紙を読むって事は、
俺はこの世にいない。
ごめんな。
ずっと一緒にいてくれた事には、
感謝してるよ。
本当にありがと。
辛いとき、楽しいとき、
苦しいとき、
いつも陽鞠が側にいてくれて、
本当に救われたし楽しかった。
写真は、中学の時
撮っておいた陽鞠だよ。
俺はずっと陽鞠だけを愛してきたけど、
陽鞠には新しい人と
新しい恋をして幸せになってほしい。
本当の本当はちょっと嫌だけど、
俺は先が長くないから。
陽鞠の幸せを考えたい。
だから別れようかすごく
悩んだ時もあった。
だけどその度に陽鞠が
笑顔で話しかけてくれたから、
別れることは止めた。
君の笑顔は俺をいつも元気にする。
これからはその笑顔で
たくさんの患者さんと接して、
元気にしていってほしい。
立派な看護師になれるように、
祈ってるから、挫けずに頑張れよ。

最後に、俺は陽鞠と居れて
最高に幸せだった。
ありがとう。

              優之介。」

陽鞠は読みながら泣いていた。

(優之介…
こっちこそありがとうだよ。
私も優之介と居れて
とっても幸せだったよ。)

陽鞠は心の中でそう呼び掛けていた。
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