幼なじみ物語
「あのね、昨日の返事なんだけど‥‥」


あたしはゆっくりと口を開く。悟を見ると分かっていたかのような顔をしていた。


「うん」


そして小さく相槌を打った。


「あのね‥‥‥悟の気持ちは嬉しいの。嬉しいんだけどっ‥‥」


あたしの目からは涙が零れる。次々と溢れ出す涙であたしは声が出なくなる。そんなあたしを悟は優しく抱きしめる。




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