花とアイドル☆《完》
「ふ、二人で?」


なんだか急に恥ずかしい展開に
なってきたような気がして、
花乃はちょっとたじろぐ。


だが拓斗は全く気付かないよう
で、


「考えたら、オレもさっき『この
話はまた今度だ』とかゆって電話
切ってたし。

早いほうがよさげな感じ?」


「あ、そうなんだぁ……」


「だいじょーぶ。

オレ、絶対ちゃんと納得させる
から。

約束する」


力強く断言して、拓斗は花乃の瞳
を覗き込むようにしてほほ笑む。


「わ、わかった……」


その笑顔に両手をあげて降参状態
の花乃は、クラクラしそうになる
のを必死で我慢しながら、ただ
頷くだけだった。
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