花とアイドル☆《完》
後で見たら、きっと拓斗や愛香
さんの着信履歴でいっぱいに
なってるに違いない。


「心配かけたのも悪かったって。

でも、これには色々事情があって
……」


拓斗が取り繕おうと説明を始めた
が、愛香さんは首を横に振って
それを遮った。


「いーわよ。

事情はカナちゃんからだいたい
聞いたわ」


「え!?」


花乃と拓斗の声がキレイにハモる。

ただし花乃のは条件反射で、
実際には、


――カナちゃん……って、誰?


というところで思考がストップ
していた。


『朱鷺田さんだよ。

下の名前、奏(かなで)だから』


察しのいい拓斗がコソッと耳打ち
してくれ、ようやく花乃も理解
する。
< 285 / 474 >

この作品をシェア

pagetop