卒業〜君のとなり〜
しゃっ、と鶴田が気合を入れる。
「「最初は!」」
「パー!」
「グー!」
グーの私の目の前で、鶴田がパーを出してニヤリと笑った。
「よっしゃ!」
「ちょっと、ずるい!最初はグーに決まってんでしょ!」
「はーん?どこの決まり~?」
私たちのやりとりに、先生が呆れ声で言った。
「もういいから、二人で一緒に行ってこい!」
卒業してから心配だなーとまで言われてしまい、
二人は顔を見合わせて、「すいません…」と情けない返事をした。