【完】君色フォトグラフ
「大、槻・・・りん。響きがいいね」


「そんなことないですよ。いつも名前負けです」


私は入部届けにサラサラと必要事項を書き、深山先生に渡した。


「ん。ありがとう。ところでりんは、どんな写真を撮りたいの?」


深山先生が興味深げに身を乗り出す。


嬉しい・・・こうして私の話を聞いてくれる人がいる。

胸がギュっとした。

深山先生なら何を話しても受け止めてくれるような、そんな気がした。


「私、深山先生と同じように、ある人に一目惚れ・・・したんです」


「え!?誰だれ?」


深山先生は周りに誰もいないのに、キョロキョロと周りを確認しながら私に近づく。


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