これが本当の大恋愛

縮まる距離

「はい。じゃあ、みんな〜。写真を撮るからグループに分かれて並んでね」

先生が叫んだ。


私たちは、遠足で、水族館に来ていた。


「茉莉子!一緒に並ぶよ」

そう言って、知美が私の手を握った。


残念ながら、真由とは違う班になってしまったんだ。


それだけではない


「おい、チビ!おっと、間違えた。班長さん。早く行くぞ」

そう私に話しかけたのは、学校中で、モテると噂される男

宍戸大樹だった。


正直どこがモテるのか私には、わからない。

ムカつくし、意地悪だし、からかうし、やっぱりムカつくもん。

まぁ、スポーツ万能で、顔が整ってると言ったら女の子には、モテるのかもしれないけど。


「チビって言うなぁ〜!」

そう言いながら、私は、大樹の背中を軽く叩いた。


この様子を見ている人がいることに気づかないまま・・・。
< 12 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop