これが本当の大恋愛
そういえば、私のクラスにも似たような名字の転校生がいたような・・・

そう気づいたのは、春花ちゃんが帰った後だった。


『ピーンポーン』

インターホンが鳴った。


「はーい」

私が出ると『開けて』と言う恵利子姉ちゃんの声がした。


「お帰りー」

私は、玄関のドアを開けて言った。


「ただいま〜。麦茶ある?のど渇いちゃった」

「あるよ!入れたあげる」

「本当?ありがとう。じゃあ、お願いね」

「あっ、ずるい!」

奈美子が叫んだ。


私たちはよく喧嘩をしていた。

とくに多かったのは、恵利子姉ちゃんを廻る戦いだった。
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