‡俺様リーダーと田舎娘‡
入学式
入学式当日。
麻紀は家を出る前、鏡の前で服装をしっかりと確認して学校へ向かった。
友達が一人もいない環境で麻紀はこれからの事に不安を抱いていた。
そして、何度も願った。
前会った危なそうな人達みたいな人がいないこと。
友達ができること。
クラスになじめること。
いろいろ願う事があった。
しかし、この願いはあっけなく砕け散る事となる。

―これより第××回桜丘高等学校入学式を行います―
入学式が始まり、麻紀は周りを気にしながら参加していた。
あの日のような危なそうな人がいないかどうか確認していた。
フト左前方を見たとき、見たことのある顔が写った。
(確か…如月 可威!?)
麻紀は心の中で叫んだ。
(なんであの人がここにいるの…?)
当然の疑問を抱いた。
見るからに麻紀より年上に見えた。
が、今、如月 可威は新入生の席に座っている。
(同い年だったの?)
そう思っていると、
‐新入生代表の言葉‐
‐新入生代表、如月 可威‐
あの男の名前が呼ばれた。
この挨拶は、入学テストで一番点数を取った人がやることになっている。
(危険オーラ全開のあの人が学年トップ!?)
今、麻紀の目の前の壇上の上には制服を正しく着こなしている如月 可威の姿が。
(あ、ありえない・・・)
麻紀は放心していた。
学年トップで挨拶をしている姿より、あの危険オーラ全開の男が自分と同じ学校ということに。

-これで第××回桜丘高等学校入学式を終了します-
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