君に愛の唄を
歌姫の憧れ
暗くなったと思ったら、今度は“バッ”と明るくなった。
ステージの上には蓮が立っていた。
『きゃぁぁぁ』
女の子達の黄色い声が響いてうるさい。
「話はライブが終わってからね!」
紗英はそう言うとニコッと笑った。
良かった。
そんなに怒ってないみたい。
私は何となく安心した。
そして、ステージの上にいる蓮を見た。
キラキラ輝く蓮。
とても、ステキだった。
ずっと憧れてた水沢蓮……
ずっと遠い存在だった水沢蓮……
でも今は凄く近くにいるような気がする。