君に愛の唄を


「失礼しました」



先生は納得してくれたけど、「一応、今日親御さんに電話してみるから」と言われた。


前から事務所には所属してるし、だから別に厳しいことはない。


私は高校卒業と同時にデビューする。



──ガラガラッ…



教室がやけに騒がしい。

かと思うと急に静かになって、私に集まるみんなの視線。


…な、なに?


私は思わず身構えた。



「中田って……凄いやつだったんだな!!」



……へ?



「何で黙ってたの!?」



だ、黙ってた?

みんな何を言ってるの?



「中田さんがココロだって本当なの!?」



──え……


な…んで…バレてるの…
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