【完】好きです片桐くん!!



「ま、良いじゃない。買ってきてよ、明日にでもさ」


そう言って南条先輩は、片桐くんの背中をポンッと叩いた。

わああああ…片桐くんとデートだあ!!


「わ、私…片桐くんのためにうんとオシャレしてくるからね!!」

「だから、俺は行かないと…」


片桐くんは呆れたように私を見て、そうブツブツと呟いている。

そしたらいきなり、私の体にズシリと重みがかかった。


「たーくーみ!こんなに可愛い女の子がデートに誘ってるのに、断るとは何事よ!!」

「ふあ!?ミサキさ…っ」


ま、またミサキさんに抱きつかれてるう!?


「何だよミサキ。またお前かよ?どっか行け」


片桐くんはシッシッと、ミサキさんを手で払う。

ミサキさんは頬を膨らませて、片桐くんをギッと睨んだ。


「巧、ミサキにそんなこと言って良いと思ってるの??」

「………は?」



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