【完】好きです片桐くん!!



「―――っ…」


片桐くんの冷たい瞳が、私を捕らえて放そうとはしない。

体が、震えてくる。


「………じゃあ、俺も戻るから」


私の横を通っていく時に、片桐くんはそう言った。

私は振り返ることもできず、ただただ立ちすくんでいるだけで……


「………っ」


片桐くんは言った。


“橘が笑ってる姿が好き”


分かってる。分かってるよ、そんなこと。

でも―――…


「分かって…ても…笑えな…いっ…よぉ」


途切れることもなく、ただただ涙が流れ続ける。

片桐くんが何であんなことを言ったのかも分からなくて、分からないことだらけで…


「………っ」

「……橘先輩」



< 248 / 322 >

この作品をシェア

pagetop