【完】好きです片桐くん!!



片桐くんは本当に驚いたように、大声を上げて私をバッと見た。


「だ、だってこの前…その、病院で帰る時。チュウしてくれるって…約束したもん」

「おま…っ、まだそんなこと覚えてたのかよ」


「そんなことじゃないもん!!」と言って、涙目で片桐くんを見つめる。


「〜〜〜〜〜っ、ちょっと…だけだからな?」

「うん!……ひゃっ」


片桐くんはチュッと音を立て、さっき南条先輩にキスされた所に唇を擦り付ける。


「か、かたぎ…りく…っん」

「………っ」


片桐くんはペロッと私の頬に舌を転がし、唇をソッと離した。


「〜〜〜〜〜つっ」

「自分からしてって言っておいて、なに顔真っ赤にしてんだよ」

「だ、だって…その…」


片桐くんの舌の感触が、まだ頬に残っている。

真っ赤にならないで、何になれっていうのよお!!



< 91 / 322 >

この作品をシェア

pagetop