【完】好きです片桐くん!!
「はう…っ」
「………まあとにかく、さけてたのは悪かったから」
そう言ってまた、片桐くんはチュッと軽く頬にキスをした。
「じゃあ、さっさと行くぞ橘」
「え?あ、ちょ…っ」
私がタタタッと走っていくと、片桐くんは少し立ち止まって何故か手を私に差し出した。
「え…?」
「仕方ねえから、橘の歩幅に合わせてやるよ。ほら、手」
そう言って片桐くんは、私がまだ状況を理解していない内に手を取った。
ドキンと、心臓が跳ねる。
「あ、ああああの…っ」
「……橘の誕生日だからな、今日は特別だ」
そう言ってギュッと握った手は……恋人繋ぎ。
「―――つっ…」
こんな最高の誕生日、私…初めてだよ。
「……ふふ、片桐くん大好き!!」