極彩色のモノクローム


奈々がいない。



どんな人込みの中でだって見つけられるはずの奈々が、

いない。




「奈々?」

私は小さく呟いた。



次第に騒がしくなっていく浜辺の音は、
私には聞こえなかった。



奈々の声だけ、探していた。



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