極彩色のモノクローム


コートを脱いで、フラつく体をベットに横たえる。


頭が痛い。


ふわりと香る
自分以外の匂いに
心臓が高鳴るのを抑え切れなくて。


余計に頭痛がした。


こんなの、

ズルすぎる。


好きな人のベットで
平気で眠れるヤツの顔が見てみたい。


目を閉じたら、
さっき引き寄せられた
見た目より逞しい肩を思い出して。


「最悪。」


顔が熱い。


クラクラする。


それでも
叶うはずの無いこの恋に


一人で

少しだけ

泣いた。



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