街で君の唄を聞いた
全力で走って皆の所へ。
…そしたら、歌が聞こえた。
振り返らなくても判る。
だって前に聞いた歌声だったから。
何でこんな時に歌ってんのかは知らないけどな!!
「ラグアスが九の刻に敵船だって言ってた!戦闘準備しろ!」
「噂はマジやったんか…。つかレイヒちゃん、船長かいな…」
「ほらレザ!早うせぇへんか!」
「ハイハイ」
いきなりバタバタとしだした船内。
…一応まだ余裕はあるんだけどね。
…そういえば力の使い方知らねぇぇぇえ!!
結局誰も教えてくんなかった!
や、ていうか教えて何て誰にも言ってないのが悪いんだけどさ!
…いやいやいや…落ち着け…。
兎に角今は敵に備えて外出ないと。
ギョッ!と声をあげそうな程、甲板に出たら驚いた。
「ほらーレイヒちゃん早くー」
「…いや、お前、それ何だよ」
「あぁこれ?炎。見て分かるやん」
「何で手で持ててんの!?しかも何か海が生き物みたいに動いてるぅう!?」
「…レイヒ、力だよ。レザは炎(エン)の力を持ってるから平気なんだよ。俺は海(シナレ)だから操れるんだよ。シェラン」
「うん…」
シェランが動いてる海に手を翳した瞬間、
パキンッ―――
「凍った!?」
「…学習能力ねーな、お前」
「うるせーぞこの長身!美形!紺い…ろ…」
「褒め言葉有り難う」
ヴィーノには何か、は…は…、
「羽が生えてるぅぅぅう!?」
背中から大きな羽が生えてました。
羽毛100パーセント…じゃなくて!!
あれ…でも髪の毛少し長くなってる?
それに左目を隠すように前髪がセットされてるし…。
「視力悪くなるぞ?」
「ほっとけ」
むむぅ…謎な人物は此処にも居たか…。