街で君の唄を聞いた




「………う…………ん?」


どこだココ。




あ、お決まりの病院で寝てて、川を渡ろうしたら、大切な人が叫ぶから、戻って目が覚めるってやつか。
ありきたり…。


で、今草原にいる。
草原…って言うよりも、何か木がちゃんと生えてて、茂みもある。

あぁ…天国に行く前、こんな綺麗な場所に来るんだ…はは…。


でも川がない。

あ、そうか。
迎えが来るのか。そーかそーか。


…あ、何か音が聞こえる。
フフ…遂に天国に行く時が来たか…。




あれ、ちょっと待て。


この音って、馬…?



何何、迎えって馬?
天使か神様が迎えに来るんじゃぁないの?

だってブランダースの犬は、パドラッシュと一緒に、上から舞い降りて来た天使が運んで来るじゃない。


…うん。
まぁ最後だし、いいか。馬でも。
しょうがない。乗ってやろう。


あー…。でも立つ気になれない。
も少し寝る。






「……………い」


声が する。
天使か神様が来たのかな。

待って 後5分。





「………お…………ば」


うるさい。


後5分だってば。


< 3 / 236 >

この作品をシェア

pagetop