今日も明日も、君を



私は、ただ涙を流すばかりでなにも言葉にできなかった。

「…ひっく……ひっ―――」

頑張らなきゃ。
早く、伝えなきゃ!

「き、恭平さ…。わた…も、好き―――」

全部を言う前に、唇が遮られた。

恭平さんの唇によって。

「ンんっ…」

チュッ、チュッとわざと音を立てるように角度を変えながらキスは続く。

身体の力が抜けて、おかしくなりそうだった。



.
< 91 / 97 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop