飴色蝶 *Ⅱ*
久しぶりに聞く

彼女の声は泣いていて
 
言葉が途切れて

うまく聞こえない。

「すみれ、聞こえない
 どうした?」

「あいたいよ

 イオリ
 
 あなたが必要なの」

「お前、今何処に居る?
 ・・・店の前で待ってろ
 
 すみれ、泣かないで
 
 すぐに、逢えるから」

お前が、こんな俺でも

必要だと言ってくれるなら

半年間の空白ぐらい

俺が埋めてやる。
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