I haven't eye.
私は彼女に問う。
「目が見えなくなったのは
いつからですか?」
彼女は“うーん”と考え込む。
「いつだかは覚えてません。
だけど一つだけ覚えていることは
あります。」
「それはなんでしょうか?」
「なぜ目が見えなくなったかです」
彼女は優しい口調で話した。
「私もあなたのように
ここで愛を求めていました。
すると私はある人に会いました。
私はある人に
“愛をください”
と言うとある人は
“その代わり代価を貰います”
と言われたので
私は“目”を渡しました。」
私は彼女に聞いた。
「愛は貰えましたか?」
彼女は困った顔で笑う。
「分かりません」
“だけど”と
彼女は付け足した。
「目が見えない分
愛だけは目に見えるのです」
そう言う彼女に私は聞いた。
「じゃあ私には
まだ愛がある?」