容姿端麗6人組
それから一時間目が終わるまで、おしゃべりしてた。
――キーンコーンカーンコーン♪
あ、チャイム。
「チャイム鳴ったから、そろそろ行くか。授業でないと、さすがにヤバいしな。」
俊が立ち上がって言った。
それに続いて、皆も立ち上がる。
皆が歩き出して、俊が扉に手を掛けた。
でも、扉を開けようとしない。
「どうしたの、俊。」
私が後ろから声をかけると、振り返った。
な、何?
「舞。今、電話してみれば?」
「え?」
「颯先輩。休み時間だし、出てくれるんじゃん?」
「あ~、帰ってゆっくりと…。」
「直接話した方が良いと思うけど。屋上呼び出して、話せば?」
俊はそう言って、扉を開けた。そのまま屋上を出ていく。
私は立ち尽くしたまんま。
その私の肩を、皆がポンッと叩いて通り過ぎる。
最後につかさ。
肩に手をのせて、
「いっその事、告っちゃえば?」
って笑顔で言って、屋上を出る。
パタンッと扉は閉まって、風の音だけが聞こえる。