日本女児VS肉食獣

「俊充のことは、君が見てくれ。やられたとしても、大層な傷でも無いだろう」

「ですが…呼吸も途切れ途切れで…」

「黙れ。いいから行けといっ…?!っ、何だね、君は!!」

僕の横に、風が通り過ぎたと思ったら次の瞬間、帳が院長の胸倉を掴んでいた。

「トシを…実の息子をそんな風に扱いやがって…ざけんなクソじじぃ!!お前なんか、病院の評判のためだったら汚いことでも何でもする馬鹿野郎のくせに!!」

胸倉を掴む帳は、すごい殺気立った形相で、院長…畝高くんのお父さんを睨んでいる。

帳…本気で怒ってる。

当たり前だ。

あんなに息子をぞんざいに扱う親なんて…僕だって腹立つ。




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