*♥先生の彼女♥*【完】
そう言ってお母さんはあたしの背中を優しさがいっぱい詰まったその手でさする。
お母さんはいつだってそうだった。
あたしは小さい頃から
【自分のやりたいことは最後まで追いなさい】
と言われてきた。
だからあたしはいつも趣味だったり特技を伸ばす事ができた。
途中で逃げ出した事なんてなかった。
どれも最後までちゃんとやりきった。
だけど、諦めることを初めて知った。
恋は諦めなきゃいけないこともあるんだと。
いつか、初恋は叶わないものだと聞いていたけどこんなにあっけなく終わるなんて思っていなかった。
でも、もう先生を手に入れることができないから。
近くにいることできないから。
だからね、その代わりに大好きだった人との子を産むんだ。
この子がいれば・・・
『お母さん、あたし元気な子産むからね!!』
あたしは、落ち着いた頃強い決心と共に真剣な顔で言った。