サクラノコエ
「やっぱりな」

「え、なんで」

「お前、あのときも一瞬そんな顔したから」

「あ……」

理紗のことは触れられたくないことだったのか、動揺が思いっきり顔に出てしまっている。

田端はたまにウザいけれど、けして腹黒い奴ではない。聞かれたことに対してごまかしたり、嘘をつくことはできないはずだ。

「どんな関係?」

俺は遠回しに聞くのをやめ、思いきってまっすぐな質問を投げかけてみることにした。

そうすることで田端の反応を見たかったのもあるが、それと同時に理紗は俺のものだとアピールする意味も含んでいた。

「いや、特に関係はないっす。ただ、中学が一緒だっただけで」

田端は俺からの『どストレート』な質問に、さすがに関係を疑われていることを察知したらしく、慌てたように少し早口になった。
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