君との関係は旦那様!?【許婚新婚編】
「そ……そもそも日本語がわからないボディガードつけた聖が悪いんでしょ?」
だから未然に防げた事件も、こんなに大きくなっちゃったんじゃないの!?
「明がわからないなんて思わなかったんだ。
それよりも明、さっきからいろんな男の名前出し過ぎだ」
「そんな小さなこと気にして……ホントに聖、余裕ない!」
「……なんだと?」
あたしの言葉に、聖の目の奥が光る。
そしてタイミングがいいのか悪いのか、
逸らしてしまいたい視線を堪えて受け止めていると、マンションの前に車は到着した。
「俺は、本当は余裕のある男なんだよ……!」
目を光らせたままの聖は、きつくあたしの手を握ると車の外へ引っ張った。