君との関係は旦那様!?【許婚新婚編】
プロ根性を見せ付けるボディガードを座らせることを諦め、
立たせたままあたしは家事をこなすことにした。
あたしが部屋を移動するたびに着いてくる二人が視界の端に見え、
やっぱりどうにも落ち着かなかった。
無駄に体力と精神を浪費しながら、家事をし終えると時計が12時を回っていた。
そろそろお昼ご飯でも食べようかな……。
「あの……何か食べられますか?」
キッチンから、一定の距離を保って離れているボディガードに呼び掛けた。
「…………」
顔はこっちを向いているが返事はない。
サングラスをかけているため、目が合っているのかどうかもわからない。