君との関係は旦那様!?【許婚新婚編】
あれかな……?
そう思いながら、その車を目で追っているとやっぱりあたしの目の前で停止した。
「上条明さまですね?」
「……はい」
出てきた男の人は見たことが無い小柄な人。
いつもの運転手じゃない。
いつもの人はお休み?
でもそれなら母が何か言ってくれるはず……。
「あの、どなたですか?」
手紙の時と同じく悪い予感が働く。
……もしかして……?
「運転手です」
それだけ答えると運転手はにこやかに笑ったまま、
身構えたあたしを通り越して黒ずくめの二人に近づいた。