幼なじみの初恋
「遅くなってわり。ほら、これで冷やせ!」
「うん、ありがとぉね」
アタシに氷を渡してくれると同時に、
最高の笑顔をくれた。
ずるい・・・
どこまでもずるい。
「なんで泣いた??」
「え??」
「理由があって泣いたんだろ??」
ちゃんとアタシと向き合って話をしてくれる。
るきあは昔から本当優しいよね。
ワガママな幼なじみでごめんね。
「言えねぇ??」
「・・・」
答えが出なかった。
なんて返したらいいか分からない。
「そっか。ならいい、無理に聞かねぇし」
ニコリと微笑む彼。
その笑顔反則ですよ??
「悔しいんだ・・・」
「え??」
「るきあに彼女が出来ると思うと・・・」
「・・・それってヤキモチ??」
「えぇ?!」
ヤキモチ?!
っていってもそんなの分かんないよ・・・
「かける、知ってる?」
「何が?」
「ヤキモチはさ、好きな男に妬くんだよ?」
「なっ・・・」
「俺が好きなの??」
クスクス笑いながらまるで、まるで遊んでるかのように
「俺が好きなの??」と言ってくるるきあ。
・・・ねぇ、本当のことを言ったら貴方はどうしますか??