君を想うと~triangle love~
そして…、時は流れて1年半後。







「高宮、帰ろ~!!」

「はーい、秀人センパイ!!」







アイツのボディガード役は1年半経った今も続いている。




あれから変わったことと言えば…。


呼び方が変わったくらいで後は何の変化もなし。









アイツは相変わらずナイスバディ子と呼ばれ、男どものセックスシンボルだし、俺は俺で変わりはないし。



アイツとはあくまでも仲のいい先輩、後輩。
ヘタレな俺はその距離を縮められずに…今に至る。








「ねぇ、秀人センパイ。」

「んー??」

「明後日のクリスマスパーティー、プレゼント交換用のプレゼント買った??」

「アホか。俺を誰だと思ってんの。ちゃーんと買いました~。」

「え~っ!!?早い~!!」









明後日は一ノ瀬理央主催の水泳部、クリスマスパーティーが開かれる。




どこをどうやって手に入れたんだかは謎だけど、音楽室の1日使用許可書をアイツは手に入れてきて。






「いーい!?参加費は1500円+プレゼント交換用のプレゼント1こだかんね??

出ないヤツは…コロス!!!」






なーんて。
悪魔なお誘いを水泳部全員にかけたおかげで…。




悲しいかな、怖いかな、全員参加。


一ノ瀬の恐ろしさを身に染みて体感することになる。







「だって…、変なもん持ってったら一ノ瀬、怖そうじゃん。」






アイツは悪魔だから。
素で『いっぺん死んでこい』とか言いそうだ……。
< 203 / 468 >

この作品をシェア

pagetop