君を想うと~triangle love~
…にしてもだ。




なんだ“SEXのお誘いはあるけど…”のくだりは!!!!!





確かにコイツはナイスバディ子で美人だけど、あからさまに誘う男がいんのかと思うと…ムカつく。



そういう汚れた対象で見られてると思うと、見たヤツのコト殺したくなる。






はー。
重症だ、俺。









「ねぇ、秀人センパイはプレゼント何買ったの?」



しばらく無言でチャリをこいでると。
どうやら沈黙に耐えられなくなった伊織がトントンと俺の肩を叩く。





「んー?ナイショ。」


「えー、なんで!?」


「だって言ったら楽しみが減っちゃうじゃん。
それに…プレゼント交換用だし、高宮に俺のが当たるとは限んないだろ?」


「そりゃそうだけど…」







そう言うと伊織はプツリと言葉を止める。









プレゼントの楽しみは取っておきたかったのはホント。

だけど…言えなかった理由はそれだけじゃない。






俺がプレゼントに買ったのは…キラキラビーズのクマが2体ついてるストラップ。







プレゼント交換用だからこれが伊織に当たると限らないことはわかってる。


だけどこのストラップを見つけた時にコイツにあげたい…って思ったんだ。










クリスマスに神様がいるのなら、俺のが伊織に当たりますように!!!!



プレゼントの中身を言わないのは願掛けの意味もかけてだ!!










「プレゼント交換、何が当たるか楽しみだな。」


「うん…そうだね…。」










クリスマスまであと少し。

俺は“クマストラップを伊織にあげられますように”と神様に祈りながら、自転車をこぎつづけた。
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