先生
「俺…アイツを傷付けたくないんだ。

家庭が複雑な分、我慢してる分、幸せな恋をさせてやりたい。

今日、一年の宮原に告白されてた。

正直…羨ましかったんだ。

周りや自分の立場とか気にしないで、堂々と好きだと言える宮原が…。

いい年して嫉妬したんだ。

笑うよな。」


「村上…俺達教員って損な職業だよな。これが、ただのサラリーマンだったら、まだ普通に告白して、堂々と手を繋いで、チャリの後ろに乗せてやれる。

だけど、俺らは絶対出来ない。

常に人目を気にしないといけないよな。
辛い気持ちばかりで。

でも、誰よりも傍にいてやれるのが特権だよ。

難しい恋だけど、素直になるしかないんじゃね?

俺達らしい恋愛の仕方が有る筈だぞ?

恭子さんの時と同じ恋愛とは限らないんだから…。

一度失敗したんなら、次はそれ以上に幸せにしてやりゃあいいじゃんか。」


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